犬とお出かけ～『館山城』千葉県館山市～

2022/11/10 14:15

千葉県館山市、館山湾を一望できる小高い丘があります。

そこにあるのが『館山城』です。

館山城の歴史は、天正６＝1578年、安房岡本城に居城していた領主里見義頼が築城を命じ、1580年に同地にあった館に城番を置きます。
義頼の子義康が天正１６＝1588年に大規模な改修を始め、天正１８＝1590年に館山城を完成させました。
しかし、その後里見家は、小田原の役で三浦半島・鎌倉方面に進軍した事を豊臣秀吉に”関東惣無事令違反”として、上総を没収され、安房一国のみとされてしまいます。
慶長５＝1600年以降城山周辺に惣構えの工事を行い、城を拡充します。
しかし、慶長１９＝1614年の大久保忠隣事件をきっかけに里見家は領地没収に等しい伯耆国倉吉に国替えとなり、事実上里見家は滅亡したのです。
里見忠義は倉吉の地で失意のうちに死去し、里見家も途絶えました。
このとき殉死した８人の忠臣の遺骨は、密かに館山に持ち帰られ、城山の地に葬られます。滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』はこの８人の忠臣をモデルにしたと言われています。

再現されたお城の本丸には、なだらかな坂道が続いています。
途中には、こんな芸術作品？もあります。

頂上です。お城の本丸があります。
実は館山城、1614年に里見家が国替えした後は、廃城となっています。
また、太平洋戦争時には、高射砲陣地がしつらえられるなどしたため、往時の館山城の痕跡はほとんど残されていないとの事でした。
天守閣も、三層の建物とだけ判明しているのみですが、戦後再現された美しい天守閣が建っています。
中は里見八犬伝の資料館となっています。
犬にまつわる展示ですが、残念な事に館内はワンちゃんNGでした。