ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

今日は何の日?~4月14日 タイタニック号の日~

1912年=明治45年のこの日4月14日、初航海中のイギリスの大型客船”タイタニック号”が、北大西洋ニューファントランド沖で氷山に激突し、翌日未明にかけて沈没しました。

イギリスのサザンプトン港を4月10日に出発し、ニューヨークに向けての航海の途中の出来事でした。
氷山との衝突から沈没に要した時間はわずか2時間40分。
乗客乗員2208人のうち1513人が死亡または行方不明となる大惨事でした。


このタイタニック号の事故は、1997年=平成9年、ジェームズ・キャメロン監督作品の映画『タイタニック』として上映され、世界的に大ヒットしました。
主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。デカプリオが世界的なスターとなるきっかけとなった映画でした。
ストーリーはタイタニック号沈没の史実を背景に、貧しい青年と上流階級の娘の悲恋を描いて人々の感動を呼びました。
そのこともあり、タイタニック号の悲劇は後世の人々の記憶にも強く残っています。


数多くの犠牲者を出したタイタニック号ですが、船には多くの犬たちも乗っていました。

人間ですら1513名が海に消えた悲劇です。
タイタニックに乗っていた犬を始めとした多くの生き物も犠牲となりました。

救命ボートで救出された犬は、小型犬ばかりわずかに3頭であったとの事です。


人間の分のボートですら足りない状況です。
中には、泣く泣く船に愛犬を置いてきた飼い主もいました。


一等船客のヘレン・ビショップの愛犬フラウ=フラウ 。
フラウ=フラウは、そのあまりの可愛らしさに、客室係から特別に船室内に滞在することを許可されたワンちゃんでした。
救命ボートには、犬を乗せる事は出来ないと言われたため、ヘレン・ビショップは船室内でフラウ=フラウを残して避難します。その事実を彼女は生涯悔み続けたとの事です。
彼女と夫のディッキンソン・ビショップは新婚旅行中で、ヘレンは妊娠中の身でした。
そのため、彼女は、自分自身の身、そして生まれてくる子供を守る事を最優先するという決断をせざるを得ませんでした。
愛犬のフラウ=フラウはヘレンを行かせまいとして、その歯で縫い目が裂けるほどに彼女のドレスにしがみついたとの事です。
のちにヘレンは、フラウ=フラウを失った悲しみについてこう語っています。
『私は子犬を失い、とても傷つきました。私はフラウ=フラウがどのように私の服を引っ張ったか、決して忘れません。あの子は私と一緒にいたかったのです。』

タイタニックの乗客の中には、犬を見捨てる事が出来ずに、船に残り犠牲になった人もいます。
その一人が、シカゴ出身のアン・エリザベス・アイシャム(事故当時50歳)。アンは愛犬の大型犬グレートデンとともにタイタニック号に乗船しました。
タイタニック号が氷山に衝突して沈没の危機が迫る中、アンの愛犬は大型犬だったため救命ボートに乗ることができず、船に戻されてしまいます。
愛犬が救命ボートに乗る事が出来ない事を知ったアンは、救命ボートを降りて船に戻ります。そして二人はタイタニック号とともに海に消えたのでした。

2001年、ノンフィクション作家の関朝之氏が、アンと愛犬のエピソードをもとに童話『タイタニックの犬ラブ 氷の海に沈んだ夫人と愛犬の物語』という本を出版します。
この童話は、タイタニック号に実際に乗船していた唯一の日本人乗客細野正文の曾孫の女性が語り役となり、幼い日の彼女が近所の老婦人から聞いたエピソードを成人になってから回想するという形式をとっている本です。
ただし、作中に出てくる愛犬とともに海に消えた女性は、”アントワール・ニコラシカ”という架空の人物に置き換えられています。


愛犬と一緒に海に消える、この事につては、賛否両論あると思います。
しかし、我が子を置き去りにする事がどうしても出来ない飼い主の思いは痛いほどわかります。
この本は、規範的な童話として扱うのは難しいかもしれません。
しかし、犬と飼い主の在り方を考える上では、とても良い本だと思いました。

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