今日は何の日~5月2日『世界喘息デー』~
今日=5月2日は『世界喘息デー』です。
Global Initiative for Asthma(GINA=ジーナ)という団体によって制定された記念日です。
GINAは、喘息の専門家からなる団体で、喘息の管理と予防に関する世界的なガイドラインを作成し、世界中の治療の標準化をはかっています。
GINAはまた、患者やその家族、医療従事者に役立つアクションを起こしたり、治療に関する最新の知見を収集し、正しい知識を発信して広めることも行っています。
世界喘息デーは、毎年テーマ=キャッチフレーズが設けられいます。
最近のテーマはこんな感じです。
2020年 Enough Asthma Deaths=喘息死はもうたくさんだ
2021年 Uncovering Asthma Misconceptions=喘息の誤解を解き明かす
2022年 Closing Gaps in Asthma Care=喘息治療のギャップをなくす
そして、今年=2023年のテーマは、
『Asthma care for All=すべての人に喘息の治療を』
となっています。
こうしたキャッチフレーズがあると、一般の人々の関心が高まります。良い事ですね。
ところで、喘息というと、ペットと喘息の関係が思い浮かびます。
最近は喘息などのアレルギー疾患が増加していると言われています。
それに関して興味深い研究があります。
気管支喘息患者のペット飼育の調査報告です。
一般的にペットは、喘息などのアレルギー疾患が病状に良くないと言われていますが、気管支喘息の患者さんの30%余りはペットを飼っているそうです。
これは、一般人のペット飼育率とおり、これは一般的な家庭の飼育率とほぼ同じとなっています。
内訳は、犬の屋内飼育が約30%。犬イヌ屋外飼育と猫が20%程度、ハムスターが約10%などとなっています。
その中の50%近くの患者さんが、気管支喘息と診断された後にペットを飼い始めているとの事です。
犬や猫を飼っている気管支喘息の患者さんのうち、男性の50%、女性の40%がそれぞれ自分のペット種へのアレルゲンを持っています。
飼育開始よりアレルギーが発現する期間は、犬よりも猫を飼っている方が短く、そしてハムスターは最も早くアレルギーになるとの事です。
ひょっとしたらもっと喘息への悪影響があるかもしれないと考えられるインコなどの鳥類については、統計データがないとの事です。
この研究結果から、喘息を持っているがペットを飼いたいという場合は、
猫よりも犬を、出来れば生活空間を分けて飼う事が望ましいと考えます。
そして、そうやらハムスターは避けた方が良いと思います。