ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

今日は何の日?~9月8日 聖母マリア誕生日~

今日9月8日は、キリストの母である聖母マリアの誕生日とされています。


マリアは、カトリック教会では”聖母マリア”、プロテスタント教会では”イエスの母マリア”と呼ばれています。
両者でのマリア様の立ち位置は異なりますが、世界的にも圧倒的な知名度と人気と崇敬を集めている人物です。


マリア様の描かれた絵画は世界中に存在しますが、その代表的な絵がルーベンスが描いた『聖母被昇天』です。

この絵は、高さ490cm、幅は325cmの大作で、ベルギーのアントワープ大聖堂の主祭壇に飾られてています。
アントワープ大聖堂は『フランダースの犬』の最後のシーンに登場する教会で、ここには『聖母被昇天』のほか『キリスト降架』『キリスト昇架』『キリストの復活』といった名作の数々を見る事が出来ます。

聖母被昇天では、聖母マリアが天使たちに囲まれて雲に乗り天に昇っていく姿が描かれています。
地上には聖人や使徒たちが聖母マリアが昇天していく様子を眺めたり、空の墓所を覗き込んだりしています。
この作品はルーベンスが49歳の1626年の作との事。
中央の赤い衣服を着ている女性はルーベンスの最初の妻イザベラです。この作品の完成後間もなくペストで亡くなった妻を偲んで描いたと言われています。


被昇天とは、キリスト教カトリックにおいての呼称です。聖母マリアは 亡くなった3日後の8月15日に、その身体が墓から天上界へと天使たちによって運び去られて行ったとされています。
これにより”昇天”では無く”被昇天”とされており、カトリック教会においては、この地上にはキリストと聖母マリアの遺体は存在しないと信じられています。


この聖母被昇天を題材とした絵は、あまたの画家が題材としていますが、ルーベンスのものが最も有名です。
ルーベンス自身も複数の”聖母被昇天”を描いていますが、このアントワープ大聖堂の主祭壇のものが、もっとも優れたものと言われています。


我が国で、このルーベンスの絵画が有名になったのは、この物語。

『フランダースの犬』のおかげです。
主人公のネロとパトラッシュが並んで見上げているのが、このルーベンスの聖母被昇天だったのです。

ウィダの小説『フランダースの犬』の中では、以下の様に記されています。


ネロのまぶたに浮かぶものは、ただ”聖母被昇天”の絵に描かれたマリア様の美しい顔でした。
マリア様は、波打つ金髪が肩にかかり、永遠に輝く太陽の光がひたいを照らしていました。


ネロは ほとんど毎日
この絵を見に この建物の中に入ってきていました。
そして 天使たちに囲まれた聖母マリアの顔に
二歳の時に亡くした母親の顔を重ね合わせて見ていた 

フランダースの犬、儚くも美しい、犬好きにはたまらない物語です。
そして、これが私の西洋絵画鑑賞のきっかけだった気がします。

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