ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

ヨーキー椛(もみじ)の物語~34.セラピードッグ不合格の理由~

日本セラピードッグ協会で、セラピードッグ適性審査を受けた椛さん。
ドキドキの結果発表でしたが・・・。


『すみません。不合格という事になります。』と言われて・・・。

『えっ、不合格・・・。』
パパ、頭の中が真っ白。まさかのセラピードッグ適性不合格。
椛のこの半年の努力が・・・、頑張った椛の姿が頭をよぎります。
それが・・・一瞬にして・・・・。
こんな事って・・・・。


『・・・、そうですか、判りました。』まだ、混乱しているものの、間をつなごうとするパパ。
『なぜ、不合格なんですか?』ズバリ、本質に切り込んで質問するママ。


協会の人は、まず椛の物おじしない性格や他者を思いやる心などについて褒めてくれました。
そのあたりは全く問題はなかったそうです。
しかし、セラピードッグの適性として譲る事の出来ない部分が欠けていたとも言われました。


そう、椛の不合格の原因は、落ち着きのなさが原因でした。
椛がフレンドリーな性格であるのは一般的には良い事です。
しかし、椛の場合はそのフレンドリーな性格が、過剰な興奮と落ち着きのなさにつながってしまい、それが介助をうける側の不安や負担につながってしまう様でした。


落ち着きのなさは、椛がセラピードッグになる上で不安要素である事は我々も感じていましたが、それ以上に利点が上回るとも思っていました。
しかし、現実は、セラピードッグの適性においては、何よりも”落ち着き”が要求される事、そしてそこの部分の認識が大きく違っていたのでした。


残念ですが、これが現実です。
協会の人にお礼を言って、帰る事としました。


帰り道、車の中でパパもママも無言です。
椛も何となく元気がありません。
『70代を高齢者と言わない街 大和市』の横断幕がありました。
行きとは違う光景に映ります。
『椛を、ヨーキーを介助犬と言わない街 大和市』
なんか、そんな感じに見えてきてしまうパパ。
いや、大和市は関係ないのですが・・・。

それにしても、椛が落ち込んでいて元気がありません。
『ごめんな、椛。お前が悪いわけじゃないよ。椛、頑張ったよ。』
じっとパパの顔を見る椛さん。
『そうだよ、自信持て椛。椛が決してダメだったわけじゃないぞ。椛の適性を見誤ったパパの責任だよ。椛が優しくてお利口さんなのはみんなが知っているよ。』
『セラピードッグ認定されたワンちゃんだけしか出来ない活動もあるけど、それ以外のセラピー的な活躍の場もあるかもしれないし・・・』
と無理やり納得しようとしましたが、心に大きな隙間が出来たのを感じていました。


数日後、椛の幼稚園=プレイボウの登園日。
ママが、担当のSさんに結果報告。
Sさんは、椛のセラピードッグの練習にも力を貸してくれていました。
Sさんは、椛の結果を残念がってくれました。
そして、それ以上に椛をねぎらい、椛を褒めてくれました。
やるだけやった椛、”ナイス・チャレンジ”です。


その夜、パパが家に帰ると、元の様に元気を取り戻した椛がいました。
『Sさん、本当に残念がってくれていたよ。』
ママが報告してくれます。続いて、
『Sさん、こんな事も言っていた。セラピードッグとかも良いけど、椛の元気さを生かすには、ドッグスポーツの方が良いかもしれないって。』
『ドッグスポーツ?』
『例えば、ドッグダンスなんか良いんじゃないかって。』
『ドッグダンス、なんだそれ。犬を躍らせてどうするの。まあ良いや、何か椛にあったスポーツを探す事にしようか。』


椛2歳4カ月、初めてのチャレンジ。そして、初めての挫折?
その時は、椛もパパもママも、どこか心の隙間を埋めるものを探していたのだと思います。



『ヨーキー椛(もみじ)の物語』、続きはこちら


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