ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

椛とドッグダンス~ドッグダンスの功罪・その4.肝を落ち着かせるには~

犬は飼い主に似るという事はよく耳にします。
そう思って、周囲のワン友さんたちとそのワンちゃんを見ると、その性格などは、なるほどさすが親子と思えるほどに似ています。


ママも他の飼い主さんから、椛ちゃんはママに似てるわね、といわれる事が多い様です。
どんな点が似ているの?と聞くと、
『元気いっぱいのところとか、・・・』
といった答えが返ってくるようです。


『・・・』の部分は気になる所ですが。
でも、椛に似ているという事は、パパとママもやんちゃに見られているのでしょうか・・・。
まあ、『・・・』の部分はパパ似かもしれませんが。


前回、厳しい躾けやストレスで東洋医学で言うところの肝(かん)の働き=肝気(かんき)の不安定が生じる事を話しました。
肝気(かんき)の不安定化の事は、肝気亢進(かんきこうしん)ないし肝気鬱結(かんきうっけつ)とも言います。


東洋医学のうち、五行という理論では、精神の働きを”心(しん)”と肝(かん)の2つに分けるという考え方もします。
心(しん)は大脳新皮質による知識や思考と関係すし、高度な知的活動を司ります。
それに対して、肝(かん)は大脳辺縁系による情動などと関係します。
気血の観点からみると、心については、心血は虚しやすく、精神神経活動の低下状態をきたしやすい。
一方、肝気(かんき)は、肝気鬱結(かんきうっけつ)を生じると、精神神経活動の亢進状態起こして暴走状態になります。


そのため、過度のストレスに曝されると、心(しん)は虚する=低下するために、思考力・判断力などは低下し、その反面、肝(かん)は亢進し、感情が高ぶって怒りやすくなるのです。


このうち、心(しん)の低下が大きく問題となるのは、知識や思考が社会活動を送る上に於いて大きな役割を担う大人です。
小児については、心(しん)=知識や思考の要素も重要ですが、情動など肝(かん)の占める割合が大きく、肝がより重要となります。
ましてや、犬に関しては、精神状態の大半が肝(かん)に関連すると思われます。


肝気鬱結(かんきうっけつ)が起きると、具体的にはどんな症状が出てくるのでしょうか。
人間の場合の症状としては、イライラ感、その反動としての気分の落ち込み、過度な緊張、ヒステリー、喉のつかえ感、胸苦しさ、腹痛、腹部の張り、軟便などがあります。
女性の場合は生理不順や生理痛といった症状が出現しやすくなります。


犬の場合は、体を掻きむしる、無駄吠え、しつこく唸る、無用に歩き回る、飼い主に執拗に反抗する、他の人や犬を威嚇するなどとなります。


ストレスによる肝気鬱結(かんきうっけつ)は常態化すると、なかなか元に戻らなくなるので、なるべく早期に肝(かん)を通常の状態にする必要があります。


肝(かん)の異常を治すという観点から行くと、そもそもストレスを感じないようにするのが最も良い事は間違いありません。
しかし、現実的にはストレスを完全に避けるのは困難です。
そのため、ストレスを感じた時は、肝(かん)が司るイライラなど怒りの感情を、肝が助ける傾向にある心(しん)が司る喜びの感情に変化させるというのが一つの手です。
その観点からは、ドッグダンスの本番の後に、犬と思いっきり遊んで喜びの感情を育むことは理にかなっており、有効と考えます。


また、犬には応用しにくいですが、肺(はい)が司る悲しみの感情は、肝の司るイライラ=怒りの感情を抑制する様です。
ストレスによる肝(かん)の亢進によるイライラがある時に、同時に悲しみがある時は、思いっきり泣く=悲しみを我慢しない事で結果的に肝気鬱結によるストレスを抑えてくれるかもしれません。
この観点から見ると、ストレスがあって尚かつ悲しい時には、思いきり泣くのもありかもしれません。
(だから、泣くことが出来る女性はストレスに強いのかもしれないと思うのですが。こんなこというと問題発言かもしれません・・・。)


また食養生という観点からは、以下のものが肝(かん)を助け、肝気(かんき)を安定させるのに良い食材であるとされています。
アサリ、シジミ、シイタケ、ほうれん草、小松菜、セロリ、セリ、ヨモギ、春菊、イチゴ、梅、酢、ゴマ・・・etc.


その中でも、肝気の亢進を抑えてくれる効果が高い=ストレスに即効性があって有効な食材が、セロリとセリです。
これは、人間はもとより、犬の肝気も抑えてくれる働きがある様です。
セロリもセリも犬が食べても大丈夫な食材ですが、セロリの繊維分は犬には腸につかえると便秘の原因にもなりうるため、細かく切って与えたいものです。
また、肝が不安定になる春に感じるイライラには、春ならではの食材であるフキノトウ、ワラビ、ウドなどが有効と言われています。


東洋医学に於ける”五行”理論の相関図です。

まあ、いろいろ工夫をして、ストレスを解消して快適に過ごしたいものです。



次回は、ストレスからくる肝の亢進を防ぐ、医学的試みを紹介します。


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