ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

ヨーキー椛(もみじ)の物語~47.秘技?ハンドサイン~

2019年4月下旬、I先生の2回目のレッスン。
今日も、椛さんはやる気満々です。
真剣にレッスンを受けています。

まだまだ、興奮しすぎてやる気が空回り。インパルス・コントロールをしながら、何とか冷静に、かつ情熱を持ってのレッスンを目指します。
椛さん、頑張っています。


I先生は、犬の集中力を保った状態でレッスンを続けるために、オンとオフをはっきりとする事を重要視していました。
集中して練習を一定時間(数分から十数分程度)続けると、その後、『解散』と声をかけて集中を解きます。
また、レッスン中、必ず2‐3分の休憩時間を入れて、犬の肉体的精神的疲労を回復しながら、効率的にレッスンを続けます。
このオンとオフの絶妙な使い分けは、さすがはプロの仕事だと感心しました。


もっとも、椛さんは、『休憩なんてつまらない、早く続きやろうよ!』とせかします。
そのうち、椛さんのレッスンだけは休憩なしのノンストップで行う様になってしまいました。


2回目のレッスンでは、いろいろな事を学びました。


ひとつは、技に固有の名前を付ける事です。
例えば、犬がくるっと一回転する技です。
プレイボウでは、Sさんが”スピン”と呼んでいましたので、ママもその様に”スピン”と言って、椛さんを回転させていました。
しかし、回転には右回りと左回りがあります。
今までママは、右回りも左回りも”スピン”でした。
それを、椛さんが空気を読んで右に回ったり、左に回ったりしていました。
あえて右回転か左回転にしたいときには、”スピン”の掛け声とともに、ママが右手でおやつを持って、鼻先に近づけて誘導します。
馬の鼻先にニンジンをつるす方式です。
これは、全くもって美しくない方法でした。


I先生は、先ず名称から変える必要があると教えてくれました。
『正式には何て言えばよいのですか?』
と聞いたところ、
『犬の技に対する名称は、犬とハンドラーのコミュニケーションがとりやすいものを、ハンドラーが決めて使用している。そのため、同じ技でも、ハンドラーによって様々に呼称している』
との事でした。


それでは、”スピン”ではなく、”右スピン”と”左スピン”にしたいというと、
『名称は、明確に分けた方が良い』とのこと。
そこで右回りを”スピン”、左回りを”回れ”にしようという事になりました。
しかし、ここで問題発生。
椛さん、”スピン”にしか反応しません。
それどころか、おやつを鼻先に持って行かないとスピン自体しません。
最後には、好き勝手に別のトリックをやり始める始末。
これは、名称など以前の大問題です。


そこで、とりあえず呼称は”スピン”のまま、ハンドサインを使おうという事になりました。
『ハンドサイン?ああ、手で誘導する事。いつものこれね。』
そう思ってママは、おやつを持った右手を椛さんの鼻先10~20㎝に持って行きます。
それで誘導、椛さん、上手にスピンします。
その代わり、ママは中腰、田植えでも出来そうな立ち姿です。
客観的に見ると、これは全くもって美しくない姿です。


そうしたら、先生から”もっと手を上にしてください”、と言われました。
これじゃあ、椛さんに判らないと思ったのですが、試しにやってみると、少々戸惑いながらも椛さんはスピンしてくれます。
先生によると、犬は飼い主をよく観察しているため、手の動きで自分がやる事を理解出来るとのこと。
さらに、”手におやつを持たないでも出来ます”と衝撃の一言が。
今までは、基本おやつをちらつかせなければ言うことをきかないものだと思っていました。
それが、おやつ無しの手の動きでも誘導できるとは。
すごいぞ、ハンドサイン!


『そうか、これを極めれば、おやつなしでも手の動きで犬が指示通りに動くのか。ハンドサイン、恐るべし。まさにドッグダンス道の”秘技”だな。』
と、頭の中で勝手に北斗の拳の世界になぞらえて感心する妄想族のパパ。
それにしても、I先生の指導でドッグダンスの全く違った側面を垣間見れて、困惑しつつもワクワクしていたのでした。



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