ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

犬の物語~『読書介助犬オリビア』~

犬の物語、小学校3年生以上向けの本、今西乃子著『読書介助犬オリビア』の紹介です。
講談社・青い鳥文庫の一冊です。
小学生にはもちろん、大人も読む価値のある素晴らしい本です。

本の内容は出版社からの紹介文より引用して以下


☆あなたは、犬に本を読んであげたことある?安楽死寸前のところを救われたオリビアと、落ちこぼれ小学校の中の、さらに落ちこぼれの子どもたち。世界初のー読書介助犬ーは、こんな風にして誕生しました。


あなたは、犬に本を読んであげたことある?
安楽死寸前のところを救われたオリビアと、落ちこぼれ小学校の中の、さらに落ちこぼれの子どもたち。世界初のー読書介助犬ーは、こんな風にして誕生しました。



以下は、「BOOK」データベースより引用:データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの


☆内容
ドッグシェルターで安楽死寸前のところを救われ、世界初の読書介助犬となったオリビア。「犬に絵本の読みきかせをする。」この、ユニークなプログラムを思いついた女性サンディと、オリビアと出会い、オリビアに本を読むことで変わっていく子どもたちを描いたノンフィクション。あなたもきっと、犬に本を読んであげたくなる!小学中級から。


☆目次
プロローグ 土曜日の図書館/第1章 出会い/第2章 本が嫌いな子どもたち/第3章 リーディング・ドッグオリビア/第4章 オリビアの魔法


☆著者情報
作:今西乃子(イマニシノリコ)
1965年大阪府岸和田市生まれ。ホテル勤務、航空会社広報担当などを経て、ノンフィクション作家に。命や人権問題をテーマに、学校などで授業の出前も務める。日本児童文学者協会会員


写真:浜田一男(ハマダカズオ)
1958年千葉県市原市生まれ。東京写真専門学校(現・東京ビジュアルアーツ)Tokyo Visual Arts College卒業。企業広告・PR、また、出版関係を中心に活動中。世界の子どもたちの笑顔や日常生活をテーマに撮影している

この本は、犬を通じて変わっていく子供たちの物語です。


看護師のサンディは、1998年5月、アニマルセラピーで保護犬オリビアと運命の出会いをします。
彼女は、介助犬として活躍できる犬を愛犬として探していました。というのも、彼女はセラピー犬にとても興味を持っていたからです。
早速オリビアを迎え入れたサンディ。
オリビアは、サンディの愛情を受けて、素直に育っていきます。


そんなサンディは、1999年夏にある素晴らしいアイデアが浮かびました。
アメリカ・ユタ州のソルトレークシティにある中央図書館。本が大好きなサンディは足繁く通う図書館です。
サンディは、以前から知り合いだった宣伝部の女性ディナを訪ね、一つの提案をします。『子どもたちがもっと・・・、とりわけ読書嫌いの子が図書館に来たくなるいい方法があるんだけど、どう?』
『なあにそれ? もちろん、図書館の宣伝になるような内容だったら大いに歓迎よ。サンディ、どんな方法なの?』
『子どもたちが犬に本を読み聞かせするプログラム。』
『はあ?』
『いい? ちゃんと聞いて! 犬に向かって子供たちが本の読み聞かせをするのよ。 もちろん声を出してね。 つまり、子供が本を読んでいるのを犬が聴くっていうことよ。 わかる?』


この試みの趣旨はというと、『子どもたちが、例えうまく本を読めなくても、スペルをまちがえて発音しても、犬は決して笑わない、ばかにしない、ただだまって聞いてくれる。
それによって、子どもたちは自信がついて、本を読むのが好きになる。』
そのプログラムは名付けてR.E.A.D.。Reading  Education  Assistance  Dogの略という訳です。
これは、世界最初の試みでした。


READの初回は1999年11月13日の土曜日。
図書館のチルドレンズ・ルームにはオリビアや秋田犬のキヨシなど6頭のワンちゃんが待機。
20人以上の子どもたちが参加しました。
軽い聴覚障害がある6歳の女の子エビィ。
他にも、粗野な問題児ショーン、DVの父から避難しているリース、貧乏で身だしなみも乱れていたエイプリル等、恵まれない環境の問題児たち。
子供たちはREADとともに、驚くほど良い方向に改善していきます。


評判を呼んだREADは近くの小学校のも広がって行きます。
その小学校には移民など母国語が英語ではない子供たちが大勢いました。経済的にも恵まれない小友達です。
サンディとオリビアはここでも大人気でした。
広がって行くREADの輪。
しかし、子供たちに大人気のオリビアは不治の病に侵されていました。
それでも、最後までREADで子供が読む本に耳を傾け続けるオリビア。
オリビアは2001年5月19日、3歳という若さでこの世を去ります。
愛する犬を失い悲嘆にくれるサンディに、子どもたちがオリビアへの感謝の手紙を書き、小さな木の苗を校庭に植えます。
『ぼくたちはこの木をオリビアだと思って、この木の前で本を読むことができるよ。オリビアと一緒に、ずっと、一緒に本が読めるよ。』
そう言ったのは、かつては手の付けられない暴れ者の問題児ショーンでした。


その後、サンディは、オリビアと同じ犬種の”ゼルダ”を迎え、READの活動を続けています。


その後、READプログラムは広がりを見せ、今ではアメリカ合衆国49州、カナダ3州で約2200のボランティアチームが活動を続けているという事です。

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