ヨーキー椛(もみじ)、ドッグダンスするよ!

顔も体も態度もでかいヨーキーの女の子、椛(もみじ)のドッグダンスやお出かけ、さりげない日常の出来事などの記録です。

ヨーキー椛(もみじ)の物語~40.ママのスタジオでダンス練習~

ようやくトリックを曲に乗せてやってみよう、というまだドッグダンスとは言えない様な基本中の基本の練習を始めた椛さん。

今までは、プレイボウ=幼稚園の担当Sさんが椛を誘導していましたが、ママが椛をすべて誘導し、その訓練も行う必要がある事に今さらながら気づき、やや戸惑うママ。
椛の現状を考えず、椛の誕生日でドッグダンスの発表を行う方法など、浮世離れした事で悩む、妄想族のパパ。
おやつの事しか頭にない、ドッグダンスなんか基本興味が無い椛さん。
しかし、ドッグダンスの練習では眼をキラキラさせて喜びます。
今考えると、この時の目の輝きは、ドッグダンスが好きだったからではなく、ふだんとは桁違いのおやつ=トリーツを貰える事による目の輝きだった気もするのですが・・・。


ママとパパと椛さん、3人3様の食い違う思惑をよそに、ドッグダンスの練習が始まりました。
始まりはしたのですが・・・。
ドッグダンスの練習は、なかなか進みませんでした。
理由は2つ。


ひとつは、担当のSさんからママが教わる時間が少ない事でした。
椛さんがプレイボウ=幼稚園に通うのは週2回。いずれも、ママが仕事に行くときに車で椛をプレイボウに送って行き、夕方、仕事帰りに迎えに行くというスタイルです。
夕方のお迎えの時の時間を利用して、ドッグダンスの事を教わるのです。
しかし、そもそも夕方のお迎えの後では長い時間は取れませんし、日によっては忙しい事もあり、その場合はほとんどドッグダンスの事は出来ません。
また、その日がそれ以前にSさんの出勤日でなければドッグダンスの練習も出来ません。
そんなこんなで制約の多い中、Sさんは熱心に指導してくれていました。


もう一つは、家での練習に関しては、パパとママの仕事の都合がありました。
この頃、ママはフルに仕事をこなしていて、なかなか時間が取れませんでした。
そのこともあり、パパとママが同時に休みの日というのは土日を含めても全くありません。(例外として、祝日は二人とも休みでした。)
せめてもの半日休み、土曜日の午後だけ二人が休み、という状態が月に2回程度でした。
そのため、家でいろいろ細かい事を含めての練習が出来ないという点がありました。


また、練習場所も問題でした。
練習場所として我が家では、リビングダイニングのテレビの前のスペースを使っていました。
しかし、ここは普段の生活の場でもあり、椛さんもママも今一つドッグダンスの練習に集中できません。
椛さんにしても、普通にくつろいでいる空間で、
『はい、今から真剣にドッグダンスするよ、切り替えて集中!』
といわれても、少々難しいものがあります。
何か良いアイデアはないものか・・・。


『よし、椛。ママのヨガスタジオを貸してあげよう!』
いきなりママが言い出しました。
我が家は、安普請な建売住宅ですが、その一室を利用して、ママが開くヨガ教室が併設されています。(基本は、公会堂などを借りて教室を開いているのですが、家でも教室を開き、個人や少人数のレッスンに対応したり、ママ自身のトレーニングを行っているのです。)
何と、椛さんのために、ママは神聖な教室を貸してあげようというのです。
これには椛さんも大喜び。
今までは入ると怒られた教室に入って良いと言われたのです。
嬉しくないはずがありません。


ヨガ教室とは言っても、7畳程度の広さの部屋です。
しかし、日常生活感がない空間で、壁には鏡が貼ってある特別感のある場所です。
ここで練習をするようになって、椛の集中力は見違えるように上がりました。
今までは、おやつ=トリーツが貰えることだけがドッグダンスを行うモチベーションだったのですが、それにヨガルームでダンスを行うという事が加わりました。
今では、ヨガルームに行く事の方が、おやつ=トリーツを貰えることより大きなモチベーターとなっている感もあります。

その後、ママのヨガルームは、椛さん中では”私のトレーニングルーム”となっています。
いつも、『トレーニングしようよ』と部屋の前に行って誘います。
ママがヨガルームでヨガ教室を開こうものなら、椛さんは
『椛のトレーニングルームを、特別にママに使わせてあげる』
といった体でいますし、ヨガ教室中も、ママや生徒さんの様子を見はっています。
今ではすっかり椛さんのお部屋になってしまいました。


こうして、いろいろとありましたが、ドッグダンスを行う体制が少しずつ整ってきました。
そして何よりも、椛さんが喜んでくれているのが嬉しいパパとママなのでした。



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